7月 『銀河鉄道の夜』宮沢賢治

銀河鉄道の夜 宮沢賢治

「天の川のなかでたった一つのほんとうのその切符を決して

おまえはなくしてはいけない。」銀河鉄道の夜/宮沢賢治

 

初めて銀河鉄道の夜を読んだのは小学生のとき

夏休みの読書感想文を書くために

自宅の本棚から青い絵にひかれ選んだ。

 

読むほどにひきこまれる物語は線路になって

ひとつひとつの風景描写

賢治が得意とするオノマトペはほんとうにその場の音を

匂いを空気の心地を知ることができ

ホログラフィックな視覚情報のとびこみは

あらゆる存在の振動と明滅のひかりをともなう。

 

時間軸をはずれた空間の広がり、

その濃度、その重みはもう

ページの枚数よりもはるかに分厚く

先生の話す声、まぶたにうかぶ、天の川の星々の白み

教室にじぶんも席につくように

ゆっくり汽車の車輪が回り出すみたい

遠く旅にでる感覚を

読み始めるたび、いつだって感じる。

 

初めて読んだときからいま

数えるときっと百っぺん以上は読み返している

間違いなく人生でいちばん繰り返し読んだ本

 

どこでもドアを持ち歩くみたい

かばんに本をしのばせて

ひらけば真空広大な世界がひろがる

 

身動き取れない御堂筋の通勤電車

肉体疲労でもうろうとするモノレールの通勤も

どの仕事をしているときも

そのあいまや、ゆくときと帰り道

本をひらくと流れ込む、清涼で透明の風に

呼吸がもどり、意識がととのう。

草木のない灼熱の情報砂漠で

賢治のことばにこころ潤い、

今日まで、わたしは生かされてきた。

 

僕はもう、あのさそりのように

ほんとうにみんなの幸いのためならば

僕のからだなんか、百っぺん灼いてもかまわない。

 

にじのわのトップページにある絵は

赤く燃えるさそりの星を描いたもの

 

さそりの祈り、ジョバンニの誓い

わたしもと決意した日から今日これからも

切符、なくさないように

いちばんのほんとうを 歩きつづける。

 

 

『銀河鉄道の夜』宮沢賢治

https://www.shinchosha.co.jp

 

 

 

 

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